おめでとう、お疲れさま、またいつか。

「ありがとう」や「ごめんなさい」を言いそびれている人はいませんか?
ちょっと無理をすれば会いに行ける人ならば、どうか今すぐ行ってあげて下さい。
誰にでも必ず明日が来るとは限らないから・・・・。


作業所での仕事を終えてすぐにバイクに飛び乗ってガイドの仕事へ。
僕の大ファンであるキラキラ君とお散歩に出発したと同時に土砂降りの雨とカミナリ。
それでも僕らは歩く、ズンズン、ズンズン歩く。
時々立ち寄った先で休憩したりオヤツを食べたりトイレを借りたり。
雨が小降りになった頃に小さな橋の下で雨宿りをしながら一緒にアンパンマンの歌を聴いた。
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もう傘も要らないくらいになったので歩き出そうと思ったらすぐ横にスズメが集まっていた。
きっと僕らに恐る恐る近づきながら一緒に雨宿りをしていたんだね。
体の大きなニンゲンが二人もこの場所を占領していたので、ちょっとズレた場所で。
(だからちょっと濡れちゃったんだね)
脅かさないように静かにm反対方向に向かって歩き出そう。
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今朝早く、6時過ぎに千葉の弟から電話があって、伯父さんが亡くなったと。
出来るだけ生きているうちに間に合いたいから、様子が変わったらすぐに連絡をするように
弟にはそう頼んであったのだけれど。でももういつそうなっても不思議じゃなかった。
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先月会ったときにはもう僕の知ってる伯父さんの面影ではなく
しかし無理をして元気そうな笑顔で、大きな声で、僕と2時間以上も話をしてくれた。
いつも会うたびに「結婚したか?」「早く嫁さん連れて帰って来い」と言っていた伯父さん。
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「次の正月には二人で帰ってくるよ」そんな嘘を今まで何回ついた事だろう。

「今度帰ってくる時には嫁さんと一緒に帰って来るから、それまで元気で待ってて」
そう言って分かれてきたけれど・・・。
伯父さん本人が
「もうあと何日もねぇからなぁ・・・早く連れて来ねぇと間に合わねぇぞ」そう言って笑ってた。
その横で伯母さんも笑ってた。僕だけが笑えなかった。
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小さい頃から僕に優しくて色々と心配をしてくれた、面倒も見てくれた。
もう一人の父親みたいな存在だった。
厳しくて頑固な親父に比べて優しい伯父さんが、本当のお父さんだったらいいのに、と
子供の頃の僕は真剣に思った事もあった。
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仕事の休みは前月中に届出をしなければならず、先日の帰省も随分前に決めていた。
それまで伯父さんのガンの話なんて僕の耳には入っていなかったので会ってみて驚いた。
元気そうな笑顔とは裏腹に、クスリでむくんだ顔と、腹水がたまって大きく膨らんだお腹。
象のように太く腫れ上がった足。もう余命数日・・・は誰の目にも明らかだった。
いつも帰る度に約束していた嫁さんはとうとう紹介できないまま、あなたは逝ってしまった。

伯父さんの家をあとにする時に、もう歩いてトイレに行くのもやっとのはずなのに
わざわざ玄関の外まで、階段を下りて僕の見送りに来てくれた。
「大阪まで気を付けて帰れよ、事故はすんなよ」そう言って満面の笑みで僕を送ってくれた。
伯父さんと叔母さんが一緒に、家の外に立っているなんてコレが最後かもしれない・・・
そう思って僕はデジカメを出して「記念写真撮ろう」と言ってみた。
「はい、二人で腕を組んで!仲良く!笑って!」僕のそんな注文に照れながら。
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その数日後に何度目かの入院となり、そのまま伯父さんは自宅に戻る事も無かった。
僕は今度もまた「凄く大切な人」の死の直前にしっかりと会う事が出来た。
突然の死の知らせではなく、当の本人が「もうすぐ私は死ぬんだよ」と言って教えてくれた。
懐かしい昔話をするのでもなく、ただ普通に近況報告などをして笑って話が出来た。
今僕がやっている知的障害児(者)のガイドヘルパーの話や作業所での仕事について
写真を見せながら報告したらとても嬉しそうに、そして感心したように、喜んでくれた。
まるで小さな子供の頃に水彩の展覧会で金賞をとった時の様に僕を褒めてくれた。
「それはいい仕事だなぁ、エライなぁ、大変だなぁ・・・・」
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土曜日がお通夜、日曜日がお葬式。弟から2通目のメールが来た。
何があっても千葉に帰るつもりだった僕だけれど、やっぱり今週は行けないよ。
それは生きているうちに間に合いたかったので、そして「お別れ」はあの時にもう済ませたから。
明日のキラキラ君は、誰にでも簡単にバトンタッチできるような子じゃないんだ。

伯父さんゴメンね。
でも形式や儀式よりももっとちゃんとしたお別れを、僕らはあの時に済ませたよね。

この世でのお勉めご苦労様でした。お疲れさまでした。
長年の変わらぬ優しさをありがとうございました。
そして善人のあなたが本来居るべき場所に帰れる事、本当におめでとうございます。
もう会えないことは悲しいけれど・・・、おめでとうございます。
またいつか会いましょうね。

僕はふと、子供の頃伯父さんの家に遊びに行くたびに冷蔵庫の扉を開けて
こう言いながら笑っていた顔と声を思い出した。
「カズ!スプライト飲むか?ファンタか?」


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by beach_bunny | 2011-06-11 00:13 | ちょっとスピリチュアル  

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